こんにちは、へろつとです。

岐阜県美濃市に「うだつの上がる町並み」という観光スポットがあります。

「うだつ」とは隣の家との間に設けた防火壁の上に小屋根を付けたもので、その軒先の化粧瓦をうだつ飾りというそうです。

うだつ
うだつ

「うだつの上がる町並み」では、この「うだつ」がたくさん残っています。

このあたりは丘の上に作られた町で、水の便が悪く火災に対して弱かったようで、そのため、防火対策の一つとして屋根にうだつをあげる(うだつを設ける)ようになっていったとのこと。そしてだんだんと豪華さを競うようになっていったそうです。

出世がなかなかできず、金銭的にうまくいかない、ぱっとしない様を「うだつが上がらない」と言いますが、お金がなくてうだつをあげられない様が、その語源となっているようです。

今回は、そんな「うだつの上がる町並み」の散策となります。

周辺マップ

うだつの上がる町並みの周辺マップが、駐車場に掲示されています。

周辺マップ
周辺マップ

写真だと見づらいので、要所に吹き出しを入れています。

アクセスとしては、当然車が便利ですが、鉄道の駅(美濃市駅)からも歩いて行ける距離です。

駐車場は周辺にいくつかあるのですが、マップで赤丸を付けた「観光ふれあい広場駐車場」が広い駐車場で無難でしょう。美濃ICからはおよそ20分くらいとなります。

駐車場から町並みの区画までは数分で行くことができるのでちょうどよい駐車場だと思います。

さて、主な観光スポットは町並みそのものを見るほかには、

  • 旧今井家住宅・美濃資料館
  • 町並みギャラリー 山田家住宅
  • 小坂家住宅
  • 美濃和紙あかりアート館

などがあります。

今井さん、山田さん、小坂さんの家は中を拝見できます。

あかりアート館は、「美濃和紙明かりアート展」の入賞作品が展示されています。

あかりアート展とは、美濃和紙を使ったあかりのオブジェを全国から公募して、うだつの上がる町並みに野外展示するイベントです。

ちなみに、マップの右上に道の駅がありますが、ここは、以前ブログ記事で書いた「フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜美濃」というホテルが併設されている道の駅です。

今回私は、ここを拠点に観光しています。かなりきれいで、観光拠点としてはちょうどよいホテルですよ。


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早速、町並みを散策

今回の散策は、

  1. 町中を徘徊、写真を撮る。
  2. あかりアート館
  3. 資料館(旧今井家住宅)

という順で見て回ったんですが、結果的に、最初に資料館に立ち寄ったほうがよかったです。

資料館でうだつの説明を見聞きすることで、町並みを見るときの注目ポイントがはっきりするからです。

前知識がないと、ただの古い街並みにしか見えないです。

うだつの上がる町並み
うだつの上がる町並み

こんな感じでうだつのある家が並んだ町並みが見られます。確かに「うだつ」が並んでいますね。

実際には、うだつにもいろいろ種類があるので、前もって知っていれば、種類ごとに写真が撮れたのに・・・と少し後悔です。

資料館に寄った後でもう一度見て回ってもよかったんですが、今回は時間の制約があり諦めました。

ちなみに1~3を回るのにかかった時間は、2時間くらいでした。

旧今井家住宅

うだつの話の続きで、先に今井家について。

美濃市のホームページの説明によれば、「旧今井家住宅は、江戸時代中期(18世紀末)に建てられた市内最大規模の商家」とのこと。

旧今井家住宅
旧今井家住宅

母屋と中庭、土蔵があり、それぞれ見ることができます。

母屋から庭を見るアングルの写真。中庭がきれいです。

旧今井家母屋
旧今井家母屋

土蔵には、「うだつの上がる町並み」の成り立ちや、家々のうだつやうだつ飾りの説明があります。これらを見ると、家々で結構うだつの形が違うようです。町中を見ているときは全く気付けませんでしたよ。

うだつの説明
うだつの説明

中庭には、水琴窟というものがあります。石が積んであるところに柄杓で水をかけると、ポワンポワンと音が鳴ります。地下に”かめ”のようなものが埋められていて、そこに落ちた水滴がかめの中で反響して音が鳴る仕組みですね(と説明書きがあった)。

水琴窟
水琴窟
水琴窟説明図
水琴窟説明図

この水琴窟は、環境省が定めている、残したい「日本の音風景100選」に選定されているそうですよ。

母屋の障子の張り方にも特徴があるとのこと。千鳥張りというそうで、紙の重なりを見せる張り方で、重なった部分の影が美しいとされ、それを楽しむものだそう。

千鳥張り
千鳥張り

以上が見どころなんですが、ここは、館長さんの説明がとても面白いです。

たまたま行ったときに説明してくださったのですが、上で書いたことをいろいろ肉付けして話されていました。家々のうだつの形についての説明や、水琴窟にはいろいろ有名人が見に来ているだとか、大変興味深く聞かせていただきました。

どのようなタイミングで館長さんの説明があるのかはわかりませんが、もし機会があったら是非聞いていくことをお勧めします。

あかりアート館

うだつの上がる町並みの散策中に見つけたあかりアート館。

あかりアート館入り口
あかりアート館入り口

美濃和紙を使ったあかりのオブジェが並べられています。うだつの上がる町並みの展示したときの風景を再現したものもあったりします。

あかりアート展示
あかりアート展示

こんな風に町中に展示されるんですね。実際のアート展にちょっと行ってみたいかも。さぞかし幻想的な風景が見られそうです。

これ以上特筆すべきこともなく、難しいことを考えず、ただただ、展示を楽しめばよい場所だと思います。

最後に

以上、うだつの上がる町並みの散策でした。

うだつの上がる町並みは、岐阜県を旅行中、たまたま宿泊先のホテルに近かったから立ち寄った場所でした。

華やかな場所ではありませんが、見どころが多く、へえ、と思うこともいろいろあり、なかなか興味深い観光スポットでした。

それに、「うだつの上がる町並み」なんて、ちょっと縁起がよさそうじゃあないですか。

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